お金のパーソナルコーチ

銀行員を30年以上経験してきて、今だからこそわかるお金との付き合いかたを残していきたいと思います。素朴な疑問へのご質問受け付けます

遺産相続は少額ほどもめる

今日の日経の記事にこの題名があったのですが、ほんとうにそうなんです。

 

裁判で調停が成立した紛争金額別割合

1000万円以下:34.0%

5000万円以下:42.6%

相続税がかかっていないであろう5000万円以下が76.6%を占めているんです。

複雑な家庭はもめても仕方ないけど、極々普通の家庭がもめるんですよね。

 

例えば、親夫婦+子供2人のケースで、父親が亡くなった場合、全てを母親が相続するという段階では問題が起こらないが、その母親が亡くなって、家4000万円、預金400万円の計4400万円の相続財産を兄弟2人で相続する。

さっさと家を売って2200万円ずつ分け合えば良いんですが、弟家族が母親と同居していたら?

そう簡単に家を売るわけにもいかないし。弟の嫁が介護の面倒を見てきたら?

兄家族が生活が不安定だったら?嫁が厳しくて権利を主張するよう言ってきたら?

まあ、中々解決しませんよ。

 

何が正解かはその家族ごとの状況(財産額、財産の種類、家族構成、家族間の関係性、相続人の財政状況などなど)によって変わってくるので、生前から家族で話し合っておくか、生々しいお金の話が嫌なら話しあわなくてもいいように、遺言を書いておくってことでしょうね。