お金のパーソナルコーチ

銀行員を30年以上経験してきて、今だからこそわかるお金との付き合いかたを残していきたいと思います。素朴な疑問へのご質問受け付けます

20代の貯蓄と投資

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投資の在り方は一人ひとりそれぞれで「こうすべき」みたいなものはないんですが、あえて標準的なことで。

 

会社員のケースです。

20代

独身の間は、つみたてNISAを世界株へ、保険は未加入で可

まずはつみたてNISAで貯蓄の習慣から始めましょう。

毎月1万円でもいいですよ。

そして何も考えずに世界株投信に投資しましょう。

日本株や米国株でもいいですが、いろいろ考える前に始めることが重要で、少ない資金では考えた労力に対する効果が小さいので、考えずに世界株です。

仕事を覚えることに注力しましょう。

 

年間枠の40万円以上貯蓄可能な人は、少しぐらいなら定期預金とかしてもいいですが、原則は使い切る、自己投資に全部使い切ることをお勧めしますね。

勉強につかうのももちろんいいし、旅行とか行って見聞を広めることもとてお大事だと思います。人として成長出来るようなことにドンドン使いましょう。

飲み代につかうのもいいし、無駄使いもいいです。

ここでお金の貯め方と使い方(失敗も含めて)を学んでほしいものです。

でももちろん、自己資金の範囲内です。

借入したり、クレジットのリボ払いしたりして、金融機関に自分のお金を使ってはいけません。

自分の大切なお金は自分のために使いましょう。

そして保険は不要です。

会社員に医療保険は不要ですから。(別の記事で書いています)

自分以外に自分の収入をあてにしている人はいないので、生命保険ももちろん不要。

保険料控除が使えてお得?とかいう人もいますが、無駄に払ってお得なことなどないですから。

 

結婚したら、葬儀代分くらいの生命保険に加入しましょう。

あとは特に独身と変えなくていいと思います。

貯蓄を増やすことにエネルギーを注ぐ以上に、収入を増やすことにエネルギーを使ってほしい時期ですよね。

子供が出来たら、2,000~3,000万円程度の生命保険に入りましょう。

これは責任としてですね。

支出も増えてくるでしょうから、貯蓄の習慣は抑えつつ、収入の増加と支出のコントロールにエネルギーを使う時期かと思います。

学資保険なんて不要ですよ!

 

いずれにしても20代は仕事でも人としてでも大きく成長出来る時期だと思うんです。

少ない収入しかないでしょうから、自分の将来の収入を増やすことに集中してお金を使っていきましょう。

(老後資金はもっと後で大丈夫ですから)

分散投資はリバランスが大事

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投資には分散投資がいいとよく言われますが、その効果を発揮するにはリバランスがとっても大事です。

そもそもなぜ分散投資がいいかは当たり前すぎるのですが、「将来どうなるかなんて誰にも分らないから」なんです。

「証券会社や銀行員なら知っているだろう」なんて思っては大間違いですよ。

知っていたら会社員なんてやらずに投資家やってますから(笑)

「そりゃ当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、世の中案外そうでもないんです。

 

不動産売却で入ったお金を勧められるがままに単一の投資信託に全額をつぎ込む人が結構いらっしゃるんです。

もちろん、その投資信託がダメと決まったわけじゃないですが、「単一に全額はないでしょう」と思ってしまいます。

銀行時代には、部下に対して「よく単一商品を売るよなぁ」と思うとともにお客様に対しても「わからんのによく買うよなぁ」と思うことが幾度となくあったように思います。

 

そんなことはさておき、【リバランス】です。

人は値下がりしているときに買ったり、値上がりしてるときに売ったり、出来ないものなんだと思います。

プロのディーラーでも難しいことをほぼ素人の人ができるはずがないんです。

もちろん、すっとそのままでもいいんですが、年月の経過とともに当初の分散比率(株式〇%、債券〇%、その他〇%)が大幅に変化してしまうことになります。

長期間の運用の場合、株式相場は必ず暴落があります。

単に下落を少なくするだけではなくて、そこからの資産の復活を早めるためにもリバランスが重要と言えます。

下記表に 株式50:現預金50のケースと株式90:現預金10のケースで、株式の暴落から復活までのパターンを記載していますが、リバランス機能によって、値下がりした時に買いをいれて数を増加させることで、その後の相場上昇時での回復が早くなるというメリットがあります。

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このリバランスを自分でやれればいいのですが、そもそも面倒くさいし、下がり局面で買い続ける精神力は難しいんです。
そこでこのリバランスを勝手にやってくれるのがファンドラップという商品です。
リバランスの周期は商品によって違うのですが、大手証券会社のファンドラップは1年に1回とかもありますし、いま上場して話題のウェルスナビは半年に1回、楽天証券の楽ラップは3ケ月に1回のリバランスが行われるようです。

期間が短いほど安定はする一方、売買手数料がかかったり、税金がかかったりとマイナス面もあるので一概にはいえませんが、最低でも半年に1回はリバランスしてもしいところです。

 

単一の株式ファンドしか持っていないという場合は、手元の現預金を別建てにして月山の上リバランスしてみてはいかがでしょうか。

ソーシャルレンディング始めてみた

運用の多角化ということでソーシャルレンディングを始めてみた。

ソーシャルレンディングってなに?って方は検索エンジンへGoですが、

簡単にいうと貸出金を小口に分けて個人でも投資(貸金)出来るようにしたものです。

 

まずは口座開設。

今回は大手と言われている「SBIソーシャルレンディング」「クラウドバンク」「クラウドクレジット」の3社で開設。

3社ともHPで必要事項を入力してマイナンバー送って終了。

3日後くらいで本人受取のはがきが送られてくるので、これを受け取る必要あり。

このシステムって不在がちな一人暮らしだとちょっと厄介ですね。

はがきにナンバーが書いてあるけど、受け取った段階でログイン可能になっているので、このナンバーは使うことなし。

 

次に資金入金

「SBIソーシャルレンディング」だけが、アカウントに資金を保留できないので、投資の都度銀行振り込みが必要。あとの2社はアカウントにこれから投資予定の金額を振り込んで、そこから投資する仕組み。

個人的には振り込みが面倒なのであとの2社の方がやりやすい。

そして投資。

SBIは通常の不動産ローンファンドとスポットのいろいろなファンドあり。

ただし、大手だけに人気があるのか、大口の投資家がいるのか、スポットファンドは販売直ぐに売り切れてしまってまず買えない。

何度やっても買えない。早押しクイズで全然回ってこない回答者のよう。

少しつまらなくなる。

仕方なしに通常の不動産ローンファンドを購入するが、利回りは5%程度なのでこれならREITを買った方がいいんじゃないかと思ってしまう。

クラウドバンクとクラウドクレジットはどちらも外貨建てのファンドが多数あり。

「通貨分散の必要性」とか書いてあるが、この投資で通貨分散など必要ないので、いやだが仕方ない。

円では利率が高くできないからだろうと思う。

それにしてもメキシコペソとかもあって、これで7%とか低いんじゃないか?とおもってしまう。ペソのリスクなんてとれないし。

いろいろ開示されているが、決算書とかわからない人は目をつぶって投資するしかない。

金利はどこも4~7%程度。円貨ならまずまずだが、さっきのメキシコペソとかだとどうだろう。。。

期間も1年未満の短いものから3年を超えるものもある。

ファンドを分散して投資してみたものの、1ファンドでもデフォルトすると金利5%では損失となりそう。

とりあえずやってみたけど、満期が来たら考え直そうと思う商品でした。

やっぱり高い店頭の投信手数料

11月からの上昇相場で、「やっぱり世の中、お金持ちがよりお金持ちになるんだなぁ」と感じるこの頃です。

私の僅かばかりの投資信託でも〇十万円は増加してるんだから、お金持ち(株式を持ってる人)は、とんでもないことになってるんでしょうね。

一方、つみたてNISAでコツコツの人は数万円程度の増加程度なんでしょう。

でも、やってなかったより◎ですよ。

 

そんなことは置いといて、銀行や証券会社も活況でドンドン販売が増えているみたいですが、改めて店頭(銀行も証券も)の手数料って高いですよねーってことです。

 

海外株式の投資信託を見てみたんですが、下記の通り上3つが店頭販売の投信、下の3つがネット系投信です。

夫々にパフォーマンスは違うんでしょうけど、信託報酬は年率なので10年とか持つとするとこの10倍のコストになってしまうので、高リターンファンドじゃないと、減る一方ってことになりかねないですよ。

  販売手数料 信託報酬
三菱UFJ 米国配当成長株ファンド<為替ヘッジなし>(愛称:ザ・レジェンド) 3.3% 1.8150%
キャピタル世界株式ファンド 3.3% 1.7010%
フィデリティ・米国優良株・ファンド 3.3% 1.6390%
AB・米国成長株投信Dコース(H無) 予想分配金 0.0% 1.7270%
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド 0.0% 1.2100%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0% 0.0968%


店頭販売は職員がいろいろ話をしてくれて教えてくれるので、その分手数料が高いのは仕方ないんですが、本当にお金を増やしたいと思うなら、少しの労を惜しまずにネット系証券で購入した方がいいと思うんですけどね。

「どれを買っていいかわからん」という場合でも、ネット証券でも簡単なアンケートに応えるだけで自分に合ったファンドを進めてくれるし、楽天証券の楽ラップなんて、知識が少ない人にはピッタリです。

あとマネーフォワードってアプリがあって残高の1%の手数料を払えば、いいサービスが受けられるのに、労を惜しんで最寄りの窓口で投資する人が多いのはなぜ何でしょう。

本気でお金を増やしたいと思っていないからですかね。

40歳ぐらいまでの会社員はマネーフォワードはいいと思いますよ。

 

金融知識がない間は店頭で投資信託を買うのも×ではないと思うのですが、より良い運用を考えて勉強を続けていくことが大切かと思うこのごろです。

 

投資信託は銀行で買ってはダメ?

結論:原則ダメかな

 

理由は明快で割高だから。

購入時手数料もあるし、信託報酬も高めの商品が多いです。

(人が時間をかけて対応するんだから当然なんですけどね)

結果としてお金の増え方が小さくなってしまうんですよ。

でも手数料を払ってでも得られるものもあると思います。

 

そもそも投資信託を買う目的は何かってことによるんです。

お金を増やしたい?

何のために?(これが結構大事なファクターです)

いくらくらいの資金があってどれくらい増やしたい?

どれくらいの期間をかけて?

これらを考える要素としては、

他の資産はどれくらいあるか、現在の収支バランスはどれくらいプラスか、今後は収入は見通せるか、家族状況はどうか、親からの相続は期待出来るか、などなどの状況によって変わってくると思うんです。

さらに現状の金融に関する知識はあるか、これから学んでいく気持ちはあるかということも。

そして個人個人のメンタル面で損失が出る場合にどれくらい許容できるのかということも投資をする上での重要なことだと思っています。

 

こうゆうことを自分で考えて整理できている人はほとんどいないのが現実です。(安心してください)

そこで、銀行に行くとこれらのことを根掘り葉掘り聞かれるので、それに答えていると段々と自分でも自分の考えが明確になっていって、不足している金融知識は補ってくれて、考えに沿った商品をいくつか提供してくれて、その中で自分で選ぶことができるのが銀行です。

ネット証券の方が手数料の面も利便性も全然よくて、お金を増やしたいニーズにマッチしているのですが、残念ながら根掘り葉掘り聞いてくれないんですよ、ネットは。

だからお金を払ってセミナーに行ったと思って銀行で投資信託を購入するもの無しではないかと思うのです。

ただし、お金を払うだけの価値ある提案ができる銀行員に巡り合う確率が低いってことがネックです。

「感じかいい」とか「親切にしてくれる」とかで購入してはダメですからね。

最低限の知識として【FP2級】は持っていて、そのうえで親身に相談になってくれないと何の意味もないです。

 

お金を払ってもいいから自分で調べたりせずに自分のニーズに合った商品を買いたい方は銀行も悪くないと思いますよ。

医療保険って不要?

ずばり不要です

最近保険の見直しって大事だと思ってます。

すごく今さらなんだけど。

会社員の人は忙しくて、保険ってややこしくて面倒だから一度入ったらそのままにしてしまいがちですが、お金は貯めるより不要な支出を減らす方が簡単だし負担にならないと思うんですよ。

まず、医療保険はいらないんじゃないかと。

会社員は会社の健保に入っていると思いますが、健保の内容って知らない人がほとんどです。

会社の健保は月間の支払い上限があって、それを超えても自己負担なしになっています。

ぜひ自分の健保に確認してみてください。

ちなみにNTT健保は1ケ月の自己負担上限が25,000円って出ていました。

つまり1ケ月に25,000円以上払わなくていいんです。知ってました?

 以下は全国健保協会のHPに出ていた金額です。

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 つまり会社員で健保組合に入っている人は医療保険で入院1日5000円とか、不要なんじゃないでしょうか。

不安をあおられて入院費以上に保険料を払ってるんじゃないでしょうか?

 そもそも保険って「もしもの時の備え」みたいなもんだと思うのですが、もしもの時にも自己資金で対処可能なら、いったい何の備えのために毎月お金を保険会社に払ってるのでしょう?

「保険会社の人が大好きでお給料の足しにつかってほしい」という場合は払い続けてもいいんですが、そんな人はいませんよね。

 

まずは今入っている保険を全部やめて、本当に必要な保険(そんなものあるのか)だけに加入。余ったお金を積立に回す。これだけでずいぶんお金が貯まると思います。

 

ちなみに学資保険とかの積立保険は最悪ですよ。

リスク取りたくないなら銀行積立をやった方がいいと思います。

理由はいつでも引き出しできるからです。

要らない保険の保険料をやめて積み立てしましょう。

つみたてNISAはどこで始めればいいか

結論:どこでもいい

そう、どこでもいいです。

お金が貯まらない会社員はどこでもいいから、いろいろ考えずにつみたてNISAを始めましょう。ということです。

厳密にはネット証券の方が商品ラインナップが多いとかあるんですが、それも含めて「どこでもいい」んです。

 

そもそもつみたてNISAを始める目的を思い出してほしいです。

収入が少なくて、毎月余裕なくて、お金を貯める力もなくて、結果お金が貯まらない。

だから貯める力がつくように環境を作るってことでした。

 

出来ればよりストレスなく積み立てられるように給与口座から引き落としの方がいいんでしょうね。

振替とか面倒でやらなくなる可能性もあるから。

 

そして下に貼ってあるようにつみたてNISAの商品は会社ごとに違いはあれど、

「国が定めた基準を満たした投資信託なので、購入手数料はゼロ、信託報酬も他の投資信託に比べて格段に安いので、ぼったくられることなく安心して購入できます。

商品は好みで可です。どうせと言ってはダメなんでしょうけど、毎月1万円ぐらいからのスタートなら何を買っても一緒ですから。

下につみたてNISAの始め方(三菱UFJ銀行)を貼っておいたので参考にしてください。

さあ、マイナンバーカードを持って銀行へ行こう!

 

ちなみに私はつみたてNISAはやってません。普通のNISAです。

お金が貯まらない会社員ではないので(笑)

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